2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ジェイ・エイモリー:海賊船ベヘモスの襲撃 翼のない少年アズの冒険2

海賊船ベヘモスの襲撃 翼のない少年アズの冒険2 (創元推理文庫)作者: ジェイ・エイモリー,圷香織出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2009/05/05メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る大惨事があったあとの地球のようなところで、…

穂村弘:整形前夜

詩人穂村氏が書きつづったエッセイ集。服部一成氏による手書きフォントの表紙デザインのあまりのかっこよさについ手にとって、数頁読んで即購入決定。2〜3頁のエッセイを集めたものなのだけれど、どこを読んでも、とても良いのです。テーマは2種類ほどある…

〈宗教化〉する現代思想 (光文社新書)作者: 仲正昌樹出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/06/17メディア: 新書購入: 8人 クリック: 100回この商品を含むブログ (45件) を見るいきなり「ネオリベ」批判から始まるところが少しミスリーディングな気もしますが…

閑話休題:台東デザイナーズビレッジ

以前から気になっていた台東デザイナーズビレッジですが、この金・土曜日に一般公開と販売会を行うとのことで、遊びにいってきました。 おそらく関東大震災の後に立てられた震災復興小学校が閉校になり、その建物をそのままデザイナーたちのアトリエとオフィ…

コニー・ウィリス:わが愛しき娘たちよ

コニー・ウィリスの傑作短編集。おそらくぼくがはじめて読んだコニー・ウィリスであり、その衝撃はいまだに忘れがたい。これはおそらく大学1年生、もう14年も前に読んだのだけれど、そのときやはり一番印象に残った作品が、邦題のタイトルでもある「わが愛し…

岡本綺堂、北村薫・宮部みゆき編:読んで、「半七」! 半七捕物帖傑作選1

岡本綺堂の手による「半七捕物帖」から、北村薫氏と宮部みゆき氏が選び出した短編集。半七デビューの作品とも言える「お文の魂」をはじめ、お得意先に行くたびに誰かいるのではないかと不気味な気分になる按摩の話からある陰謀が明らかになる「春の雪解」、…

閑話休題:Vivitar Ultra wide & slim その2

so1くんにほめられたのに気をよくして、また写真です。先日栃木の障害児を多く受け入れる保育園と、その近くにある障害者施設を訪れたとき、あまりに天気がよく気分がよかったので、研究そっちのけで写真をとってしまった(フィルムは確かSolarisの400)。 …

仲正昌樹:集中講義! 日本の現代思想 ポストモダンとは何だったのか

おもしろかった!久しぶりにほぼすべての頁に線を引きながらの読書でした。しかも勢いよく二回読んでしまった。 これはありていに言えば、「現代思想」というものが、今に至るまでどのような軌跡を描き、また現在どのような状況にあるのかをまとめたものなの…

菊地敦己:PLAY

たまには小説以外のものを。これはデザイナーであり、なおかつその範疇にとどまらない幅広い分野で活躍する、菊地敦己氏の作品集。おそらく菊地敦己氏といってもピンとくるひとはあまり多くないと思いますが、青木淳氏設計の青森県立美術館にて、ポスターか…

首藤瓜於:事故係生稲昇太の多感

どことなく爽やかな雰囲気を漂わせる名前とはうらはらに、でかくてごつく、強面の新米警察官が、クールな先輩やアル中と噂の上司、署の「マドンナ」や対面ばかりを気にする課長など、極めてステレオタイプに描かれた人々の中でさまざまな事件や出来事に遭遇…

閑話休題:オバマスピーチ

某所で、オバマ大統領のプレス向けのスピーチが最高に面白く、英語の勉強にはもってこいだと書いてありました。大学生活の目標の一つが英語を使えるようになることであったわたくしは、では爆笑しようではないかと思って見てみたわけです。それがこちらのビ…

P. J. トレイシー:埋葬

ミネアポリスの警察官たちが主人公のシリーズ第3弾。雪だるまの中に殺害された2人の警察官が埋め込まれる事件が発生、それを追いかける主人公の2人の刑事は、とある寒村で同様の事件が発生したことを知る。摸造犯か、それとも連続殺人事件か、悩ましい状…

首藤瓜於:脳男

連続爆弾事件の犯人のアジトとおぼしき場所に踏み込んだ刑事の茶屋は、そこで犯人ともう一人の異様な男が争っている場面に遭遇する。犯人は逃亡に成功するが、その男、鈴木一郎は逮捕され、半年後に精神鑑定が行われる。その担当医は、鈴木の奇妙な性癖に興…

リチャード・スターク:汚れた7人

フットボールスタジアムから強奪した大金を、ほとぼりがさめるまで仲間から預かった主人公のパーカーは、潜伏先で何者かにその金を奪い取られ、同棲していた女性まで殺されてしまう。だれが金を奪い女性を殺したのか、あまり仲良しとは言い難い仲間たちと、…

首藤瓜於:刑事の墓場

そこに異動したと言うことは永遠に左遷されることを意味する不吉な警察署、動坂署に異動させられることになった主人公の刑事雨森は、ささいなもめごとの後始末をするうちに、殺人事件の被害者を発見してしまう。この大事件をきっかけとして、動坂署の取り潰…

青木淳悟:このあいだ東京でね

東京やその郊外に関して、おもったことをただただ綴った文章を集めたもの。小説のようにも見える。おそらく筆者は面白くないことを面白くなく書いてみたかったのだと思う。その意味で、筆者の狙いは充分に成功している。それ以上でも以下でもないとは思うの…

忌野清志郎氏逝く

ぼくの世代(1977年生まれ)では、全盛期の忌野清志郎氏の印象はあまり無いのではないだろうか。RCサクセションもリアルタイムでは聴いていなかったですし。中学生くらいの時に聴いて衝撃を受けたのが、坂本冬美、細野晴臣とのユニットHISで、でもむしろ坂本…

大倉崇裕:オチケン、ピンチ!!

大学入学直後に、部存続の危機にあった落語研究会に無理矢理加入させられてしまった主人公が、頭脳明晰で体術の達人の中村と、プロフェッショナルな落語技術を持つ狸男岸という、二人の先輩に翻弄されながら、いくつかの謎に相対する学園落語ミステリー第二…