菊地敦己:PLAY

たまには小説以外のものを。これはデザイナーであり、なおかつその範疇にとどまらない幅広い分野で活躍する、菊地敦己氏の作品集。

おそらく菊地敦己氏といってもピンとくるひとはあまり多くないと思いますが、青木淳氏設計の青森県立美術館にて、ポスターからサイン、ウェブデザイン、ステーショナリーなど、全てのビジュアルアイテムのプロデュースを行った方だといえば、ああ、あの不思議なフォルムのフォントかあと思う人も多いかと思います。

ぼくがはじめてこの方の名前と作品をリンクさせたのが、サリースコットのポスターでした。いくつかの風景をシンプルに切り取りながら、主に色調の変化で季節感を表現する、極めて洗練された手法にとてもびっくりしました。

先日六ヒルでカッシーナ展を見た帰り、せっかくだからと立ち寄った青山ブックセンターで、この「PLAY」が平積みをされていたので、迷わず手にとって帰りの地下鉄で楽しく眺めていたら、矢野顕子さんの「はじめてのやのあきこ」や「ホントのきもち」も菊地氏のデザインだったことを知り、ちょっと嬉しくなりました。雰囲気ががらりと変わって、力の抜け具合がいいなあと思っていました。やっぱり、それなりの理由があったのかあ。

*<内部連絡>読みたい人は、ぼくの本棚に置いておきますので、ぜひどうぞ。

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