卒計講評会

前にも書きましたが、建築学科の特徴として、卒業するにあたり卒業設計を行うということがあります。昨日はその発表会で、西沢先生をはじめ錚々たるメンバーが講評陣としてきていただき、一年に一回の、素敵なイベントとあいなりました。

ぼくは下働きとして模型や図面の出し入れをオーガナイズしていたのだけれど、みんな僕の指示に素直に従ってくれてとても助かりました。自分一人ではなくて、みんなで設計ってするものなんだと、こういう機会に実感してくれればいいなあと、思っていますし、どこか分かってもらえたのではと感じました。

設計の内容自体も、今年はとても力作揃いだったと思います。でも、みんな僅差だったんだよね。講評に残らなかった人も、とてもいい作品はありました。大学で評価されるかされないかなんて、自分で仕事してみるとぜんぜん関係ありません。みんなとても素敵なものを持っているから、あんまり気にせず、楽しく設計していきましょう。

でも楽しかったのは、そのあとの打ち上げです。三年生はずっと一緒にやってきたから、いろんな先生に会ってもらいたかったのだけれど、遠藤先生や小嶋先生が来てくれて、みんなとてもいい話を聞けたと思います。あと、閉門時間に間に合わず朝まで研究室で飲んでしまったけど、いろんな研究室の学生と話すことができて、とても楽しかったです。大学は自分が自由に、好きなようにやりたいことができる場所ですから、こういう機会を大切にして、自由に、自由にやれるということを実感してもらいたいなあ。

気づいたら朝の6時くらいで、非常勤の先生と一緒に帰ったのだけれど、途中で意識はもうろうとしはじめ、なんとか家までたどり着きました。目覚めたら午後の4時、それから朝ご飯をたべ、呼び出しにつられていままで新宿で素敵な人々とご一緒させて頂いておりました。皆さんいそがしいなか、真剣に遊んでいる姿は本当に触発されます。ぼくももっと頑張ろう。

来週は身体障害者療護施設にお邪魔します。重度の身体障害者の居住について、ガツンとした論文書きたいなあ。これではいけない、これではいけないと思ってしまう施設があるなんて、建築計画者としては問題だよなあ。しっかり見て、考えて、それからしっかりしたことを、言えるようになりたいのです。

ちなみに現在読書中の本は大澤真幸氏の「虚構の時代の果て」。金子勝先生との共著の「見たくない思想的現実を見る」を読んだときは、言っていることが難しくてよく分からなかったのだけれど、本書は意外と読みやすく、すっとことばが理解出来るような気がします。でも、やっぱり難しい。

増補 虚構の時代の果て (ちくま学芸文庫)

増補 虚構の時代の果て (ちくま学芸文庫)

見たくない思想的現実を見る―共同取材

見たくない思想的現実を見る―共同取材