牧野修「傀儡后」
- 作者: 牧野修
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2002/04
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (22件) を見る
グロテスクなのだが、あまり構築されていないため全編にわたり冗談のような雰囲気が漂う。後書きを見れば連載小説とのことで、全体的に構成が感じられず、苦し紛れの大げさな書きぶりはここに由来するのかと納得。こういう小説が好みの人もいるだろうが、僕の趣味では残念ながらありませんでした。要は、あまりにもいきあたりばったりすぎるんだよなあ。途中であまりにも幼児的な発想から世界征服をたくらむ謎の集団が出現したり、謎の老人が突如追い落とされ中華料理屋で文句を言いながら飯を食ったり、こういうアドリブ感も面白いかとは思うのだが、僕は基本的には好き放題のアドリブ感は食いつけないもので。残念ながら読み飛ばしてしまった。