山田正紀「破壊軍団 <スーパーカンサー1>」
- 作者: 山田正紀
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 1990/02
- メディア: 文庫
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相変わらず脳みそがとろけるような馬鹿馬鹿しい話でとても素晴らしい。第2作は読んだことがあって、そのあまりの馬鹿馬鹿しさにうっとりしたのだが、本作は第1弾ということもあるだろうが、その馬鹿馬鹿しさにより勢いがあって良い。ストーリーは相変わらずないも同然で、適当に次々と主人公に危機が訪れ、そろそろページ数にも限りがありまして、という雰囲気になったとたんにそれらしく最後の死闘が行われ物語が終了する。このようなテンションを本1冊のみ成らずシリーズとして書き続ける山田正紀は、本当に凄い作家である。どう考えても大した作品ではないのだが、それでも決して馬鹿には出来ない、というかのけぞるようなすさまじさが、感じられる。もしかしたら気のせいかもしれないが。