岩崎正吾「闇かがやく島へ」
闇かがやく島へ (角川文庫―角川ミステリーコンペティション)
- 作者: 岩崎正吾
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1993/12
- メディア: 文庫
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創元推理文庫で「探偵の夏あるいは悪魔の子守唄」という横溝正史のパロディーが復刊されたときに衝撃を受け、続けてクイーンのパロディーの「探偵の秋あるいは猥の悲劇」を読んでみたらこれも結構面白い。でもドイルのパロディー「探偵の冬あるいはシャ−ロック・ホ−ムズの絶望」はちょっとやりすぎというか、何で?という感じであんまりだなあと思っていたのだが、本書もその線に近い。全体的に安っぽく、男性願望充足型の挿話が続く。雰囲気としては芦原すなおのミステリーから深閑としたところを全て抜き、ポルノ風味を効かせた感じ。「風よ、緑よ、故郷よ」はそれでも静かな雰囲気で良かったのだが、これは駄目でした。