山田正紀「超人軍団 <スーパーカンサー2>」

最近どうもいろいろピンと来ないので山田正紀を。あまりに頭悪そうなタイトルが素晴らしい。なんだよ「スーパーカンサー」って。最後まで読んでもわからないではないか。しかも「2」ですか。「1」もあるのね。。

話はどうもよくわからなくて、不良っぽい「トップ屋(?)」の青年が峠で車を運転していたら追い抜かれて激怒、追い抜き換えそうと思ったが出来ずに事故る。その車の運転していた人を探すうちに、ナチスに協力していたマッドサイエンティストの日本人とその手下達におそわれだすのだが、その手下はみんなアメコミのキャラクターのパロディーで、明らかにどこかおかしい。最初は知り合いの女性の部屋を壁づたいにストーキングする蜘蛛男を撃退するくらいだったのが、最後はなぜか雪山でゴンドラやスノーモービルを使って大乱戦を繰り広げ、もはやなにがなんだかわからない。主人公の青年もどうやら超人らしく、焼却炉に閉じこめられても力づくで脱出してしまったりするのだが、あまり設定を考えていないらしく適当にしか説明されない。でもこのばかばかしさは素晴らしいなあ。無茶苦茶なんだけど一応話の筋が通っているところあたりは、やはり山田正紀は凄いと思わせる。