ジェフリー・ディーヴァー「ボーン・コレクター」

ボーン・コレクター

ボーン・コレクター

これも映画化された例のアレ。

イリュージョニスト魔術師」は、あーうまいなーというくらいのものだったので読まなかったのだが、知人から貸してもらったのでよんでみたらこれまた面白い。前作はなんとなく作ったな、というか、一シリーズ終わった後の時代劇みたいで、安心感はあるんだけれども登場人物がちょっと手を抜いているというか、お約束によりかかっている感じがしたのだが、本作は緊張感がやたら高い。テンポも良く、翻訳も見事。ストーリー的にはどんどん無理が出てきて、最後はえー、って感じだが、でもそれがどうした。最後まで読み切らせるテンションの高さは素晴らしい。映画版は見てないけど、これが忠実に映像化されたらあんまり見たくないなあ。ちょっとえぐすぎる。きっとかなりまろやかになっているんだろうけど。石田衣良の「骨音」はこの小説のアイディアのパロディーというか、本歌取りなんだろうと思う。