柄刀一「ゴーレムの檻 三月宇佐見のお茶の会」

ゴーレムの檻 (カッパノベルス)

ゴーレムの檻 (カッパノベルス)

前作はとても面白かったので期待して読んだらやはりとても楽しかった。不思議の国のアリスがモティーフだと思われる設定のなかで、時に不条理の世界で物語は進行するのだが、この作者のなにか金属質で遊びのない文章がとても美しい世界を描き出す。こんなに真面目な文章を書く人が、よくこんなにおかしなことを思いつくもんだ。