山田正紀「菎崙遊撃隊」
- 作者: 山田正紀
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 1999/07
- メディア: 文庫
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小説も良かったが、誰に向かって書いているのかよくわからない、愚痴っぽい後書き(ハルキ文庫)がとても面白い。当時精神的にアナーキーになっていて暴走してしまったとか(確かに砂漠に大ダコがあらわれたり巨大鮫が地面から現れたりする)、でも結局暴走しきれずその後の作品ではブレーキをかけてしまったとか、本作品に関係のないところまで筆が進んでしまっていて、読み応えがある。最後は「SFブーム」の愚痴になり、「このあと私は「若手SF作家のバッシング」の格好の的にさらされることになるのである。」で締めくくられる。別に山田正紀を取り立てて人に勧めようとも思わないが、こういう文章は読んでいてとても楽しいのです。